クラシカルロリータ(クラロリ)は、女学生、貴婦人、お嬢様風のレトロなロリータファッションのことです。
とっても可愛いクラロリですが、「どこで買ったらいいの?」「どうやって着こなしたらいいの?」と思い、まだ着られていない方もいるかもしれません。
クラロリのおすすめブランドは、以下の通りです。
metamorphose temps de fille | axes femme kawaii | Sheglit | Snowdrop to Saint Maria | |
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モデル:ゆうこ | モデル:Anju | 画像:Sheglit LOUISE タックワンピース 29,700円/税込 | 画像:Snowdrop to Saint Maria バルーンドットジャンパースカート 9,999円/税込 | |
こんな人におすすめ | ゴージャスなクラロリが好き | 低価格でロリータをそろえたい | かっちりめのクラロリが好き | 低価格でロリータをそろえたい |
価格帯 | ワンピース1枚で3~4万円台 | ワンピース1枚で1万円台 | ワンピース1枚で3万円前後 | ワンピース1枚で2万円台 |
プラスサイズ 展開 | プラスサイズまで展開 | 1サイズ展開が多い | 1サイズ展開が多い | プラスサイズまで展開 |
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ほかにもクラロリの特徴から、おすすめのアイテムセットもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みいただければうれしいです。
クラロリを着る勇気がない、着られる環境ではないなど、お洋服で取り入れるのが難しい方向けに、普段着に取り入れやすい小物も紹介しています。
著者:黒川ひとみ
週末ゴシック&ロリータライター。ヴィジュアル系バンドでゴシックファッションを知り、大学入学を機にゴスロリファッションを始めました。おもに黒い服を着ているのですが、自分ではゴシックとゴスロリの違いをほとんど意識せずに着ています。平日は会社員として働き、週末にはお茶会の運営やイベントスタッフ、モデルを経験。現在は一児のシングルマザーとしてフルタイムで働きながらロリータファッションの楽しさを発信中です。
いまさら聞けない!?クラロリの基礎知識
クラロリとは何かと聞かれたら、あなただったらどう答えますか?
「ヨーロッパのお嬢様風の落ち着いたファッション」「西洋人形のように上品なファッション」「肌をあまり見せないエレガントなファッション」「イギリスの女学生のようなファッション」
もちろんどれも当たっています。
ロリータブランドのコンセプトを確認すると「西洋の伝統的なお洋服」風のデザインや着こなしをクラシカルと呼んでいることが多いと思います。
クラロリの定義
あくまでもいち愛好家が調べた定義となりますが、クラロリは「19世紀のヨーロッパ文化を取り入れたロリータファッション」と表現するのが落としどころかと思います。
クラロリへ大きな影響を与えているといわれているイギリスのヴィクトリア朝は1837年から1901年まで続きました。
それらと並べても違和感がない女学生、貴婦人、お嬢様風のレトロな着こなしをクラロリと呼んでよいかと思います。
クラロリ定番の柄や色使いは?
クラロリは無地のほか、花柄やストライプ、チェックといった、甘ロリよりも派手ではない柄のお洋服が多いことが特徴です。
カントリー系の小花柄もありますが、ヴィクトリアンチンツ風の薔薇(ばら)や百合といった大ぶりな花柄や、ロココ調がモチーフのトワルドジュイ柄も人気です。
色は生成り(きなり)という薄いベージュやボルドー、ブラウン、ネイビーで、明るすぎない落ち着いた色合いが好まれますので、華美ながらもレトロな着こなしができます。
クラロリのおすすめブランド5選紹介
クラロリのイメージがなんとなくわかったところで、実際のロリータファッションには、どんなお洋服やブランドがあるのか、価格帯やデザインの違いが気になりますよね。
そこでクラロリ系統が好きな方におすすめのロリータブランドを5つご紹介します。
ロリータファッションを着たい方ももちろん、ロリータブランド以外でクラロリ風の着こなしが気になっている方も、それぞれのブランドを参考にしてみてくださいね。
大きいサイズも!豪華なデザインが特徴|metamorphose temps de fille(メタモルフォーゼ・タン・ドゥ・フィーユ)
テイスト | 甘ロリ、ゴスロリ、和ロリ、クラロリなど |
価格帯 | ワンピース1枚で3~4万円台 |
サイズ展開 | プラスサイズまで展開 |
おすすめな人 | ゴージャスなクラロリが好きな方 |
metamorphose temps de fille(メタモルフォーゼ・タン・ドゥ・フィーユ)は、幅広いロリータのジャンルを取り扱う老舗ブランドです。スカートをたっぷり広げるデザインが多い分、落ち着いた小花柄やレースでまとまっていることが多いです。
レース生地をふんだんに使ったドレスや、スクールガール風のものもありますよ。大物は3~4万円代の価格帯で、2,000円ほどでプラスサイズの同デザインも出ていることがあります。
画像のようなケープ付きで着丈が長いデザインを選ぶと、アンティークドール風の着こなしになります。
ケープとは
クラシカル系では割と定番の、袖のない短いマント。ボタンやリボンで付け外しができる装飾品として人気。
ドール感をより高めるなら、ボンネットに綿のブラウス、無地のソックスが鉄板です。つま先が丸いストラップシューズや木底シューズの黒とブラウンの2色があればなんとかなります。
メタモルフォーゼのクラロリは、スカートの蹴回しが広かったり、袖が姫袖になっていたりと、他のクラロリブランドと比べるとデザインが豪華な印象です。
個人的には、メタモルフォーゼは甘ロリと和ロリの印象が強いのですが、ときどきクラロリ路線のお洋服も出しているイメージです。メタモルフォーゼのクラロリは、豪華なシルエットとデザインで私のような派手好きにとっても刺さります。
フリルもレースももりもりにしたいけどお上品なテイストが良い!という方はぴったりかもしれません。
安い、プチプラでそろえられる|axes femme kawaii(アクシーズファム カワイイ)
テイスト | ガーリー、クラロリ、甘ロリ |
価格帯 | ワンピース1枚で1万円台 |
サイズ展開 | 1サイズ展開が多い |
おすすめな人 | 低価格でロリータをそろえたい方 |
axes femme kawaiiは1万円台からロリータ服が買える、axes femmeから派生したブランドです。クラシカルやガーリー系統のaxes femmeらしいデザインもありますし、甘ロリとクラロリの中間のような、甘すぎないロリータファッションも楽しめます。
靴やバッグなどの小物もお手頃価格なので、同じブランドで一式そろえたり、同じアイテムを色違いでそろえたい方にもおすすめです。
ロリータブランドの中では珍しく、売り切れ後もすぐに再入荷したり、二次予約が始まることが多いのも特徴です。
画像は冬用のロングコートで、一般的なロリータブランドだと4万円以上が相場なところ、2万円程度で購入できる商品です。取り外しができるフード付きケープで2way仕様でこの価格帯はなかなかありません。
axes femmeは、価格帯もロリータブランドに比べると手に入れやすいため、ロリータファッションに憧れていた学生時代は私もとってもお世話になりました!
ロリータブランドのお洋服が欲しくても高くて買えなかったので、低価格でロリータ風のお洋服がお迎えできたのはとてもうれしかったです。
ゴシックなクラシカルスタイル|Sheglit(シェグリット)
テイスト | ゴシック、クラロリ |
価格帯 | ワンピース1枚で3万円前後 |
サイズ展開 | 1サイズ展開が多い |
おすすめな人 | かっちりめのクラロリが好きな方 |
貴婦人テイストに憧れがあるならSheglitがおすすめです。黒やダークトーンのお洋服が多いため、ゴスロリ系のセレクトショップでの取り扱いが多いのですが、エレガントでクラシカルなお洋服も多く販売しています。
スタンドカラーのブラウスやコルセットを合わせると、気品高いスタイルになります。
丈も長めのものがあり、おしりの部分を膨らませて着るバッスルスタイルも楽しめます。
価格帯としては、ワンピースは大体3万円前後で購入することができます。
画像のワンピースはスカートの前面と背面に隠しリボンがあり、たくしあげることでゴージャスなシルエットに変えることができるデザインです。1枚別のスカートを入れることで、裾から別の柄やカラーをちらっと見せるテクニックも使えますよ。
Sheglitのお洋服は一着も持っていませんが、かっちりとしたテイストで憧れのブランドです。お上品でシンプルなデザインが多いので、「これからクラロリを始めたい」という方でも着やすいかもしれません。シンプルだからこそ身体のラインをきれいに見せてくれる印象があります。
甘めなクラロリ|Snowdrop to Saint Maria(スノードロップトゥーセイントマリア)
テイスト | クラロリ、甘ロリ |
価格帯 | ワンピース1枚で2万円台 |
サイズ展開 | 1サイズ展開が多い |
おすすめな人 | ロマンティックなクラロリが好きな方 |
Snowdrop to Saint Mariaは中国ロリータのブランドを取り扱うセレクトショップです。
中国のロリータブランドは1万円台からワンピースが買えるところが多く、豪華なデザインでも比較的お手頃な価格で購入することができます。
日本のロリータブランドとはテイストが異なるプリントもありますよ。キラキラ光る生地やレースを多用しているなど、ロマンティックなテイストも好きなら必見です。
中国ブランドは頭ものがセットになっていたり、スカートが長めかミニ丈のどちらかが多い印象です。
画像のワンピースは同色のカチューシャ付きで2万円代、かつ2サイズ展開です。この価格帯でタックや刺繍がしっかり施されていて、裾の3段フリルも豪華です。綿素材で凝ったデザインは国外ブランドならでは。
「スノマリ」の愛称で親しまれるSnowdrop to Saint Maria。「中国で独自に発展したロリータブランドをもっとカジュアルに日本でも楽しんでほしい」という想いからスタートしたそうです。
少女らしく甘めなクラロリ|Innocent World(イノセントワールド)
テイスト | クラロリ |
価格帯 | ワンピース1枚で3~4万円台 |
サイズ展開 | M、Lの2サイズ展開 |
おすすめな人 | 少女らしいクラロリが好きな方 |
イノセントワールドはクラロリの老舗ブランドで、少女の可憐さと上品なテイストのクラロリのお洋服を販売しています。
豪華なお花モチーフのレースをワンポイントであしらったデザインが多く、Aラインのミモレ丈~ロング丈のお洋服は貴婦人風の着こなしもできます。
大物で3~4万円の価格帯がメインで、年齢を問わず長く着続けられるブランドです。
サイズはロリータブランドでは珍しく、MとLの2サイズ展開をしているものが多いので、身長や体型に合わせて選べますよ。
ドール感を目指すならボンネット、おしとやかなお嬢様を目指すならバレッタやリボンカチューシャを合わせるのがおすすめです。
画像のワンピースは薔薇刺繍と襟の豪華なレース付きで、少女風にも貴婦人風にもどちらにも着回しできますね。黒リボンバレッタとハーフアップのヘアアレンジも合いそうです。エプロンと合わせるのもいいですね。
イノセントワールドはブランド名のとおり、天真爛漫な少女らしいテイストのお洋服が多い印象です。個人的には、ヨーロッパの寄宿学校に通う女学生のイメージが強いです。
ロリータを始めた頃、私の中のロリータ像はまさに「お嬢様」で、初めてお迎えしたお洋服もイノセントワールドのAラインワンピースでした。
クラロリのコーディネート方法
ロリータファッションでも王道、鉄板のコーディネートがあります。「このアイテムを合わせるとクラロリっぽくなる!」という基本の組み合わせ方をご紹介しますので、クラロリらしい着こなしが気になる方は参考にしてくださいね。
もちろんそれが全てではありませんので、自分らしいクラロリの着こなしを追求してみるのも楽しいですよ。
大物(ワンピースやジャンパースカート)を使用したクラロリコーデ
クラロリ初心者の方は、1枚着るだけでほとんど完成するワンピースやセットアイテムから取り入れるのがおすすめです。
コサージュやカチューシャに、無地のタイツやソックス、ヒールが低いパンプスとパニエをはけば完成です。
もちろんプチプラを合わせても大丈夫です。レースやリボンの色味を合わせるとまとまったコーディネートになりますよ。
おすすめセットアイテム
ケープ付きのジャンパースカートで、アンティークドール風の着こなしができるセットコーデを組んでみました。
プラスサイズあり
プラスサイズあり
ウエスト60cm~100cm(ゴム入り)
シンプルデザインのワンピースやジャンスカを使用した控えめなクラロリコーデ
おとなしめのクラロリが着たいなら、無地のジャンパースカートやワンピースに小さなヘアアクセサリーを合わせるのがおすすめです。
ヘッドドレスではなく、帽子やリボンバレッタを合わせると適度にカジュアルになりますよ。ヘアアレンジはゆるめの三つ編みや、編み込みもかわいいですね。
柄がない分、生地と小物の色味をそろえるとこなれ感がでます。靴はストラップ付きのローヒールのパンプスが鉄板で、黒とこげ茶の2足があれば何でも合わせられます。
おすすめセットアイテム
「普段着に近い控えめな感じにしたいけど、ちゃんとロリータがいい」という方におすすめなセットを組んでみました。メインのお洋服がロリータブランドであれば、ロリータっぽい仕上がりになります。
Mサイズのみ
Freeサイズ(M、L、2L対応)
安い、プチプラなクラロリコーデ
axes femme kawaiiや、Snowdrop to Saint Mariaなど比較的お手頃なブランドを取り入れると、全身でもお財布に優しく済ませることができますよ。
おすすめセットアイテム
Snowdrop to Saint Mariaでは、リボンカチューシャ付きのワンピースを販売しています。全身でも3万円くらいで揃えられるので、「安く全身揃えたい」という方におすすめです。
サイズ1:バスト100cm、ウエスト85cm、着丈100cm、肩幅39cm、袖丈58cm
サイズ2:バスト105cm、ウエスト90cm、着丈100cm、肩幅40cm、袖丈58cm
ウエスト50cm スカート丈45.5cm
サイズ1:バスト100cm、ウエスト85cm、着丈100cm、肩幅39cm、袖丈58cm
サイズ2:バスト105cm、ウエスト90cm、着丈100cm、肩幅40cm、袖丈58cm
サイズ1:バスト100cm、ウエスト85cm、着丈100cm、肩幅39cm、袖丈58cm
サイズ2:バスト105cm、ウエスト90cm、着丈100cm、肩幅40cm、袖丈58cm
ウエスト50cm スカート丈45.5cm
普段着っぽいクラロリコーデ
クラロリはカジュアルダウンがしやすい点でも初心者さんにおすすめできます。
丸襟やハイネックのトップスや、Aラインのスカート、レースのソックスを合わせるとロリータのテイストが楽しめます。
ポップなもの、スポーティーなものは避けて、レトロやガーリーなアイテムを組み合わせるのがおすすめです。
ヘアアクセサリーはなくても大丈夫ですよ。ベレー帽を合わせるのもいいですね。
アイテムだけロリータ感を出したいクラロリコーデ
クラロリを着る勇気がない、着られる環境ではないなど、お洋服で取り入れるのが難しい方は、クラロリ系統のかわいい小物で楽しむのはいかがでしょうか?
全体的に派手でなければ大丈夫という方は、布花のバレッタや皮(合皮)のハンドバッグを取り入れてみてください。
布バッグはカントリー系になりがちなので、レトロなデザインかつかっちりしたもの、大ぶりの薔薇柄などちょっと豪華な柄物がおすすめです。
画像は、存在感のあるダマスク刺繍が映えるハンドバッグです。茶色、白、黒はクラシカルロリータとも相性が良いですね。たっぷり荷物が入るサイズなので、ふだん使いにも取り入れやすいです。
暑い時期は手放せない日傘やハンカチですが、お洋服よりもフリルやレースを取り入れやすいので初心者さんにおすすめです。
目立つアイテムは難しいなら、いっそ誰からも見られないドロワーズを履いてみるのもありですよ。
写真のドロワーズは、着心地の良いコットン地のドロワーズです。スカートの下に着用するため、人から見られることはありませんが、裾のフリル、たっぷりとしたシルエットはきっと自分のテンションを上げてくれるはずでしょう。
こっそりと楽しむロリータファッションも、なんだか奥ゆかしくてすてきですね。
まとめ
クラロリの定義から振り返り、19世紀のヨーロッパにいそうなお嬢様や貴婦人風の着こなしをクラロリと呼んでよいのではと提唱しました。一口にクラロリといってもお嬢様から貴婦人、カジュアルまでさまざまな着こなしがありましたね。
上品なファッションで落ち着いたアースカラーも多いので、幅広い年代で着こなせるすてきなジャンルだと思います。記事で紹介した中で気に入ったスタイルがあれば、ぜひ取り入れてみてくださいね。